
第1回のブログは、私が初めて観にいったコンサートにちなんで、CHICAGOのライブ盤を紹介します。
シカゴが1972年6月に大阪フェスティバルホールで行ったコンサートの模様を収めた2枚組「Live In Japan」。当時日本でのみ販売され、その後リマスターされCD化されています。テリー・キャスが中心で、3人のリードボーカルとパワフルなホーンセクションと最高のテクニックを持つドラマーを要した熱い熱いブラスロックが聴けます。日本でも、ロックが熟成し始める時代の記録、そして青春の思い出がよみがえるライブ盤です。


・私のコンサートメモには、
「坊主頭で始めてのコンサート体験。武道館の2階から見ていました。上から見下ろす感じで、武道館ってすごい大きいなあ。
ダニエル・セラフィンのドラムソロとホーンセクションのカッコ良さ(特にジェームス・パンコウ)が記憶に残っています。大好きなロバート・ラムのSaturday in the parkは今でもmy favorite songです。テリー・キャスのギター、ボーカルともカッコよくバンドの中心でしたが、その凄さはまだその時はよくわかんなかったなあ。でも「長い夜」のギター滅茶苦茶カッコ良かったです。
また、2枚組のデビュー盤が当時高くていつまでも手が出なかったのを覚えています。ピーター・セテラがロウダウンを日本語で歌ったのも、ちょっと微妙だけど面白かった。
ロックに夢中になったきっかけのバンドです。1972年(昭和47年)6月8日」


・シカゴの来日歴
1971年
6月13日,14日 大阪フェスティバルホール、16日 日本武道館
1972年
6月7日,8日 日本武道館、10日,11日 大阪フェスティバルホール、12日 愛知県体育館、13日 京都会館、14日 大阪フェスティバルホール(公式盤)
その後、1973年、1984年、1987年、1989年、1993年、1995年、2000年、2003年
2008年は Huey Lewis and the Newsとジョイントコンサート(4月22日 パシフィコ横浜に観に行った)
その後も2010年、2012年、2016年と来日しています。
確証はないけど、ベンチャーズを除くと、これだけ来日してるバンドは恐らく他に無いんじゃないかと思います。どれだけ人気があるかはこのことからも分かりますね。
・当時のロック事情
1970年夏に生まれた大ヒット「長い夜」でシカゴは一躍有名に。
トランペット、トロンボーン、サックスを前面に掲げた「ブラス・ロック」というサウンド形態が新鮮で大人気になり、政治的な楽曲で当時のニクソン政権への対決姿勢も話題になりました。
翌1971年、「自由になりたい」や「ロウダウン」がヒットし、初来日。6月13日と14日とが大阪フェスティバルホール。16日に日本武道館で初演奏。
1971年は、ブラッド・スウェット&ティアーズ4月のフリー、6月のシカゴ、7月のグランド・ファンク・レイルロード、8月はピンク・フロイド、9月にレッド・ツェッペリン、10月にエルトン・ジョン。振り返ってみると、1971年は海外アーティストのコンサートを日本でも普通に観れるようになった記念すべき年と言えます。
1972年には、シカゴⅤが発売されSaturday In The Parkの大ヒット。シカゴⅤはデビュー以来初めてのシングルアルバムなのは有名です。(1~3枚目は2枚組LP、4枚目のAT CARNEGIE HALLは4枚組)当時中3の私には、2枚組は高くてなかなか買えず、ソニーの2枚組ベスト盤とシカゴⅤを聞きこんでコンサートに行ったことを覚えています。同年の大統領選でジョージ・マクバガン候補を応援していたこともよく覚えており、アメリカは政治と音楽がつながっているんだなあと感心してました。
2回目の来日公演を録音した公式盤のLive In Japanは実際のライブより数曲少なかったですが、カーネギーホールより良い録音で迫力のある演奏が聴けます。当時のメンバーは、
Peter Cetera – bass, lead vocals、Terry Kath – guitar, lead vocals、Robert Lamm – keyboards, lead vocals、Daniel Seraphine – drums、James Pankow – trombone, percussion、Lee Loughnane – trumpet, percussio, background vocals、Walter Parazaider – woodwinds, percussion, background vocalsで、
公式盤に入っている曲をアルバムごとに分類すると、以下のようになります。
・シカゴの軌跡:Beginnings/Does Anybody Really Know What Time It Is?/Questions 67 & 68/I’m a Man
・シカゴと23の誓い:Make Me Smile/Now More Than Ever/25 or 6 to 4
・シカゴIII:Lowdown/Free
・アット・カーネギー・ホール:A Song For Richard And His Friends
・シカゴV:State Of The Union/Dialogue (Part 1 & Part 2)/Saturday In The Park
・1974年以降
1974年以降は徐々に路線が変わり、メロー系のヒット曲が多く出ました。また、1978年のテリー・キャスの拳銃暴発事故による逝去後は、よりバンドの音楽性がポップ、AOR系に変わり、LPは買うもののライブには行かなくなりました(私はAORも大好きです)。
2008年に久々に見たときは、ジェイムス・パンコウが真ん中、ビル・チャップリンがいて、大人の洗練されたロックバンドになっており、結構びっくりしました。

Chicagoといえば、LP時代全盛。ジャケットの楽しさでも有名でした。12作目のホットストリートで初めて大きくメンバーの写真が入りましたが、ロゴがお札になったり、チョコレートだったり、高層ビルの屋上だったりとジャケットファンにはたまらないバンドでした。
ジャケット観ているだけで楽しいです。